おいしさは、いつも自然から。らくれん

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酪農家紹介

池内牧場

愛媛県松山市

 春の始まりを感じる季節になると、県外からも多くのランナーが訪れる愛媛マラソン。その競走路になっている国道196号線に車を走らせ、松山方面から高縄山を東に望みながら行くと、道沿いに牛舎が見えてきます。
 池内牧場のある旧北条市は瀬戸内海に面し、緩やかな山地と海岸との間に平地が広がった田園地帯で、地形を利用したゴルフ場が多くあり、柑橘や稲作が盛んな地域です。平成17年には松山市に編入されました。
 池内牧場の乳牛飼養頭数は25頭(経産牛15頭、育成牛10頭)令和2年度出荷乳量は約96トンの実績です。

池内牧場について

【経営の推移・概要】

池内牧場は祖父の代に役牛を飼育していたことが原点となっています。現在の場所に牛舎が移ってからは今年で35年を迎えました。経営主の陽一さんが、昭和61年に中国四国酪農大学校を卒業し、卒業と同時に就農しました。就農後ほどなくして奥様の洋子さんとご結婚され、夫婦2人で経営を切り盛りされてきました。就農当時は周辺にも20軒ほどの酪農家がいたそうですが、現在旧北条市では池内牧場1軒のみとなってしまいました。

酪農を始めた頃は技術や知識を独学で学びながら日々を乗り越えていったといいます。陽一さんは『自分なりのやり方をしたかったので全部自分で考えながらやってきた。』と語ります。一番頭数が多かったときは経産牛、育成牛合わせて60頭ほど飼養していましたが、子供たちが成人し、手が離れてからは、意識して少しゆったりと余裕のある飼養体系を目指し、今の頭数になってきたといいます。


【経営の特色】

池内牧場の特徴として、牛1頭ごとに名前を付けていることがあります。生後2~3ヶ月齢の頃に名前をつけ、呼びかけていると牛も言うことを聞いてくれるといいます。また、夫婦間で作業中なども、牛を名前で呼ぶことで意思の疎通が容易に済むともいいます。ただやはり情が沸いてしまい経済動物としての牛と愛情を注ぐペットとしての牛としての葛藤はあるそうです。

そんな池内さんの牛飼いとしての考えについて聞くと『特に変わったことはしていない。1頭1頭の牛を大事に、基本に忠実にコツコツとやってきて今があるだけだ』と控えめな答えでしたが、大きな投資は控えて今あるもので最大限の結果を出していくことは、難しいことでもあり、手腕の問われるところです。そのことを示すかのように池内牧場の乳質は常に好成績で東中予管内でもトップクラスです。

ただ近年の猛暑や豪雨などの気候変動には本当に苦労されているようで、陽一さんも『一昔前なら普通だったことが、今は普通ではできなくなっている。』と苦労を話されていました。

池内牧場の取り組みと今後

池内牧場の今後の酪農経営について聞くと、『現状維持で無理のない範囲で続けていきたい。可愛がっている牛がいる間はやめるわけにはいかないので、やめるときは牛がいなくなったときだ』と語ります。

ご夫婦の趣味を聞くと、洋子さんは登山が趣味で作業の合間をぬって近隣の山を登ったり、時には週に2回も石鎚山に登りにいくほどの強者だそうです。陽一さん本人は、無趣味だと話していましたが、趣味と実益をかねて野菜作りをしているそうで、採れた野菜を娘さんが産直市に出荷しお小遣い稼ぎをしているそうです。

らくれんより

酪農情勢はもとより、コロナ禍でまだまだ閉塞感が払拭されない世の中ですが、池内さんのように、コツコツと今やれることを着実にやっていくということが、もしかしたら活路となるかもしれません。
 今回、記事紹介のお話をきかせていただくのにお邪魔した際にはお忙しい中、大変快く沢山のお話を聞かせていただきました。ありがとうございました。
 池内牧場の今後の益々のご発展・ご活躍を県酪連職員一同、心より期待しております。

(東中予指導事務所 三原宏文)