おいしさは、いつも自然から。らくれん

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酪農家紹介

泉牧場

愛媛県伊予市中山町

牛舎へ続く坂道を登っていくと、管理の行き届いた季節の花の群れが出迎えてくれます。牛舎では、体格の良い綺麗な牛が気持ち良さそうに過ごしています。嫌な匂いはほとんど無く、柔らかな空気と時間に包まれるような空間です。
近年完成した中山スマートインターから車で約3分、道の駅『クラフトの里』の国道を挟んで真向かいに泉牧場はあります。乳牛飼養頭数は経産牛34頭、育成牛12頭(北海道に10頭預託)出荷乳量は令和元年度で約380トンの実績です。

泉牧場について

【経営の推移】

経営主の一光さんが24歳のとき、昭和45年に市内の酪農家より乳牛を1頭購入して経営が始まり今年で50周年を迎えました。元々動物が好きだった一光さんは蜜柑栽培や苗木販売の仕事の傍ら、酪農を営んでいました。機械導入に伴い頭数を増やしていき、昭和53年には成牛が8頭になり、酪農専業に経営転換しました。牛舎は徐々に増築していき、現在の40頭規模牛舎となりました。


【経営の特色】

泉牧場の経営の特徴として、一光さんの牛にかける愛と情熱があります。一光さんは牛の傍にいるのが何よりも一番落ち着く時間だと話します。「以前、体調を崩し家でしばらく療養していたときは、牛の声が聞こえず余計に体調が悪くなった。牛舎まで這って行き、寝るとぐっすり眠れ、体調も一晩で良くなった」と逸話を話す一光さん。

『牛は努力できない、人間が努力して良い牛を作る』これは、泉さんが親しくしていた酪農家、亀井さんの教えでもあり、泉さんの牛飼いとしての理念です。個体乳量にはこだわっており、それが酪農をやる上での最大の楽しみの一つでもあるそうです。

もう一つ、大きな特徴として牧場で利用する「水」があります。近所のきゅうり農家が利用していた土壌改良剤の効果を見たのがきっかけで、平成6年より同メーカーの機能水の利用を始めました。この機能水を使い始めてからは、牛舎周りの匂いが驚くほど消え、堆肥の発酵も素晴らしく良く、牛の夏バテ、トラブルも少なくなりました。

泉牧場の取り組みと今後

牛舎事務所の壁一面には、牧場見学や写生大会に来たこどもたちの感謝状や絵が飾られています。絵を眺めながら「この子の描いた絵は愛媛県で最優秀賞をとったんよ」などと、うれしそうに語ります。泉牧場を地域の人たちの訪れる憩いの場所として、『在り続ける』 ことの喜びを日々感じているようであり、そのためにも生乳をしっかりと搾り続けていきたいと考えているそうです。

一光さんは死ぬまで牛の傍におり、良い牛を作っていきたいという希望もお持ちのようですが、その一方で、現在、大甥っ子が仕事を手伝いに来てくれており、出来れば仕事を覚えてもらい、牧場を継いでもらいたいとも期待しています。

らくれんより

酪農情勢はもとより、コロナ禍で世の中の雰囲気が暗く不透明な昨今ですが、一光さんのように、人にも牛にも何事にも愛と情熱を持って取り組んでいくことが活路となるかもしれません。
 泉牧場の今後の益々のご発展・ご活躍を県酪連職員一同、心より期待しております。

(東中予指導事務所 三原宏文)